ここでは Windows (win32) に TeX Live 2020 をインストールする方法を説明します。
まず,インストーラーをダウンロードします。TeX Live のインストーラーは ISO イメージとネットインストーラーの2種類が提供されています。
この説明だけを読むとネットインストーラーを使えばよいように思われますが,残念なことにネットインストーラーを使うと環境によっては途中でパッケージのダウンロードに失敗して終了してしまうことがあります。さらに悪いことに,ネットインストールにはそれなりに時間がかかるのに対し,途中終了した場合にはそこから再開することができず,最初からやり直しになってしまいます。ネットワーク環境に問題がない限りは最初から ISO イメージをダウンロードしてしまった方が無難です。
ISO イメージをお近くのミラーからダウンロードします。例えば CTAN のミラー
から入手できます。
次に,ダウンロードした ISO イメージをマウントします。Windows 8/8.1/10 では,OS の標準機能で可能ですが,Windows 7 では Virtual CloneDrive などのツールが必要です。
インストーラをダウンロードして展開します。OS の標準機能で展開可能な ZIP 形式が無難でしょう。
これを適当な作業ディレクトリで展開します。
install-tl-windows.bat を右クリックし,「管理者として実行 (A)」を選択してインストーラーを起動します。
ISO イメージを使った場合は以下の画面が出るので,そのまま待ちます。
ネットインストーラの場合は以下の画面が出て,自動的に適したミラーサイトが選択されるので,そのまま待ちます。
もし自動的に選択されたミラーサイトではうまくいかないなら,「特定のミラーを選択」をクリックしてミラーサイトを自分で選択することができます。
インストーラの画面が出てきたら,「インストール」をクリックします。インストーラの画面と一緒に黒い画面(コマンドプロンプト)が出てくることがありますが,インストーラの画面だけを操作します。
待ちます。ISO イメージの場合は 30 分から長くても 2 時間,ネットワークインストールの場合はダウンロード速度にもよりますが,1 時間 30 分から 3 時間以上かかることもあります。
「TeX Live へようこそ!」と表示されたら完了です。「閉じる」をクリックします。「管理者として実行 (A)」した場合は,自動的にシステム環境変数の PATH(全ユーザ向け)に,一般ユーザで実行した場合はユーザ環境変数の PATH に c:\texlive\2020\bin\win32
が追加されます。
最後に,ISO イメージからインストールした場合はアンマウントします。